第8回 東京インタラクティブ・アド・アワード 受賞作品
去る4月5日、「第8回東京インタラクティブ・アド・アワード(TIAA)」の審査会を開催し、グランプリをはじめとする各賞の選考を行いました。その結果、三菱化学メディア株式会社『全日本バーベイタム選手権』がグランプリに決定いたしました。

応募総数は306点と、前回(447点)より減少したものの、その内容は多彩で、完成度の高いユニークな作品が数多く集まりました。その中から、62点をファイナリストとして選出。金賞には、株式会社ユニクロ『UNIQLO CALENDAR』(ウェブサイト部門・キャンペーンサイトほか)、KDDI株式会社『iida』(インテグレーテッドキャンペーン部門・クロスメディア)など、11点を選出。以下、銀賞15点、銅賞26点、入賞10点を選出しました。また、特別賞には、ベストクリエイター賞に城戸雅行氏(ROXIK)、ベストインタラクティブプロダクション賞に二度めの受賞となるIMG SRC, Inc.(株式会社 イメージソース)が決定しました。

審査会では、審査員長の福田敏也氏(株式会社トリプルセブン・インタラクティブ)をはじめ、広告クリエイティブの第一線で活躍する13名の審査員が、「NO BORDER」、「広告としての新しさ」と「プロの仕事として、深いこと。」を基準として、厳正な審査を行いました。
プレスリリース
   
部門別応募作品数および受賞作品数
部門
カテゴリー
応募総数
特別賞
金賞
銀賞
銅賞
入賞
オンライン広告部門
17
   
0
0
1
2
アプリケーション部門
24
   
2
1
3
1
●ウェブサイト部門
 
138
   
3
5
8
7
コーポレートサイト
31
   
0
1
4
2
プロダクトサイト
36
1
 
2
2
2
1
キャンペーンサイト
71
   
1
2
2
4
●モバイル部門
 
30
   
2
0
4
0
モバイル広告
1
   
0
0
1
0
モバイルキャンペーン
29
   
2
0
3
0
ベストユースオブメディア部門
10
   
0
0
1
0
●インテグレーテッド
キャンペーン部門
 
63
   
3
6
5
0
インタラクティブ
16
   
1
0
1
0
クロスメディア
47
   
2
6
4
0
その他のインタラクティブ広告部門
24
 
 
1
3
4
0
ベストクリエイター賞    
1
       
ベストインタラクティブプロダクション賞    
1
       
306
1
2
11
15
26
10
詳細はこちら
   
福田敏也審査員長の講評
CMはCMのクリエイターがつくり、ウェブはウェブのクリエイターがつくる。そうした時代は終わりつつあります。そもそも同じコミュニケーションなんですから、既存メディアのクリエイティブと新しいメディアのクリエイティブをあえて分断してつくることに意味はありません。「NO BORDER」。ひとつのビッグアイデアを、ひとつのディレクション目線がメディアの境界線を超えて形にしていくこと。「NO BORDER」。「広告とはこういうものだ」という既成概念の境界線を自由に越えて、広告の新しいあり方を模索すること。今年の審査メンバーは、インタラクティブクリエイティブの最前線ランナーたちであると同時に、NO BORDERなクリエイティブを世界的に牽引するクリエイターに集まってもらいました。

2008年のリーマンショック以降ひきつづき停滞する経済環境の中、TIAA2010に集まった作品群は、その総数こそ昨年を下回るものでありましたが、その内容は昨年を超えて濃いものでした。iPhoneやアンドロイド携帯のアプリが勢いを増す昨今の流れを受けてウィジェット部門から名称を変更したアプリケーション部門では、「UNIQLO LUCKY SWITCH」が評価されました。ブログパーツやブックマークの仕組みをつかって、あらゆるサイトを広告スピードくじの舞台にしてしまうという広告的視点がユニークでした。プロダクトサイトカテゴリーには、商品紹介にとどまらないサービスと連携したプロダクトサイトのあり方を模索するユニークな企画がありました。「Pizza Tracking Show」。ピザのオンライン発注システムと連動し、ピザが発注されてから届くまでのステイタスを順次報告しながら、待つ時間を楽しいブランド体験時間にしてくれる企画です。キャンペーンサイトカテゴリーで上位評価された「UNIQLO CALENDAR」は、「UNIQLOCK」の遺伝子を引き継ぎ ながら、カレンダーと天気予報というユーティリティに日本各地の季節感あふれる映像を組み合わせて「UNIQLOCK」を上回る数のネットユーザーに支持されました。年々盛り上がりを見せるモバイルキャンペーンカテゴリーでは「クイズ鉄道王決定戦」。鉄男・鉄子ブームを背景に、日本中の鉄道の駅を絡めながら、これまで携帯コンテンツに触れてこなかった層の掘り起こしを狙いました。メディアの垣根を越えてコミュニケーション設計をするインテグレーテッドキャンペーンカテゴリーでは「iida」が最高評価を得ました。コピーやキービジュアルによるのではなく、ブランド&プロダクトそのもののもつ気分やトーンを動きと音によって発信していくユニークなコミュニケーション設計。それぞれのメディアにおけるクリエイティブの完成度の高さも評価のポイントとなりました。

そして、今年のグランプリ。今年は昨年以上に、その票が分かれ、議論が発熱することとなりました。でも、その議論を制したのが「全日本バーベイタム選手権」。広告としての考え方の新しさがよりフィーチャーされる TIAAの流れにあって、クラフトとしての意味と重要性を再度見つめ直そうという評価であったのだと思います。ブランド名を認知させるための難読語クイズと3D格闘ゲームを通して、自分だけの「メディアモンスター」を作り、操ることができるエンターテインメント「全日本バーベイタム選手権」を展開し、ターゲットとなる、PCを頻繁に使用するユーザーの間で爆発的に波及することを企図した、という企画。手口そのものには大きな発見はないけれど、今年同時にベストクリエイターを受賞することとなった城戸雅行さんというプログラマークリエイターの個人の力量の凄さに、多くの審査メンバーが改めて体験の質と深さの重要性に気づかされた結果の受賞でした。

「NO BORDER」。ひとつのビッグアイデアを、ひとつのディレクション目線がメディアの境界線を超えて形にしていくこと。「広告とはこういうものだ」という既成概念の境界線を自由に越えて、広告の新しいあり方を模索すること。そのことの意味は、どんどん重要度を増しています。多様な知恵とアウトプットの中に日本の広告クリエイティブの今が多 面的多層的に埋め込まれた2010のTIAA。これがさらに刺激となって、2011のさらなる発展につながることを期待させる審査でありました。
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